幸福度は自然に戻る :幸福学白熱教室

いまは幸福学という学問があって、幸福度がある程度客観的に測れるようになっています。

そしてその幸福学の研究の中で、「幸福度は自然に戻る」ということが言われているようです。

この「自然に戻る」とは何かというと、

  大きな不幸があって幸福度が落ちても
   いずれ元の幸福度に戻る

あるいは

  いいことがあって幸福度が上がっても
   いずれ元の幸福度に戻る

ということです。

私もこれには強く共感してしまいます。

幸福学白熱教室でのエリザベス・ダン博士の研究を見てみましょう。

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幸福度は自然に戻る

エリザベス・ダン博士の研究では、

  興奮して大喜びするようなことのあとも、

  深い絶望の淵に沈むようなことのあとも、

時がたてば次第に慣れてしまい、いつしか幸福度は自然に元に戻っていくということでした。

たとえばドイツでは数万人を対象に、人生の節目節目で幸福度がどう変わったかを長期間追跡した研究例があります。

その研究例の中から未亡人となった女性の調査結果を示してくれました。

縦が人生の満足度で、横が期間です。

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(注.ここでのグラフは直線ですが、実際はもうちょっと滑らかです。ただし傾向は同じです)

グラフの中心、最も深いところが配偶者が亡くなったところです。

このグラフを見ると、夫の死が人生の満足度を急降下させているのが分かります。

夫に先立たれる前にも下がっていますが、これはおそらく病気や亡くなる前からの様々な問題が原因と思われます。

そして注目すべきは、配偶者の死という人生の満足度を大きく下げた辛い出来事の後でも、女性達がしっかりと立ち直っていたことです。

彼女たちは約2年で立ち直って、元の幸福度のレベルに戻っていました。

これと同じことは男性の場合にも言え、さらにいいことに関しても同じことが言えました。

たとえば新しい家を購入しても、買った直後は幸福ですが、やがて再び元の幸福度のレベルに戻ってしまいます。

そう言えばその昔、人間が竪穴の住居で野生の動物に怯え、震えながら暮らしていたころに比べたら、

現在はほとんどの人が天国に思えてもよさそうですが、人間の欲求はどうやら尽きることはなさそうです。

そしてさらに次なる欲求が満足できないと、また不幸に感じてしまうんですね。

私は空腹と満腹が交互に来るように、幸福と不幸も交互に訪れるのだろうと思っています。

ということはちょっとした空腹も不幸も、楽しんじゃうしかないのでしょう。

ただ、飢餓につながる空腹を避けたいように、悲劇につながる不幸だけは避けたいと思います。

でも、幸福か不幸かだけじゃなくて、人はいつも何かと比較して感じているんでしょう。
   (比較)

   (幸福は伝染する)

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