認知症に思わぬ脅威があった

自分もそろそろ認知症が他人事ではなくなりつつあるいま、放送大学で

  「認知症と生きる」

を受講して、認知症のことを勉強していたのですが、最近ビックリしたことがありました。

それは、

  「認知症保険」

のことでした。

これまで私は認知症保険のことを、ガン保険やら三大疾病やらの病気になった時の医療費用を賄うための保険だとばっかり思っていたのですが、

いや、もちろんそういう保険もあるのですが、それとは別の思いがけない事態に対処する必要があったようでした。

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被害者としての認知症だけではなく、加害者としての責任も!

最近、ニュースでこんなことを目にしてしまいました。

2007年12月に、愛知県の認知症患者の男性が徘徊の途中で線路内に入ってしまい、電車にはねられて死亡してしまいました。

これだけなら被害者として、「かわいそうに!」と思ったのですが、その後、何と、

この事故の損害として、男性の遺族がJR東海から賠償請求されてしまいました。請求は720万円でした。

私はビックリ仰天してしまいました。

認知症の男性は被害者かと思ってたら、加害者ということになっていたんです。

遺族の方の頑張りで、最終的には「遺族の方に責任はない」ということで結審したようですが、そのために約10年の心労と訴訟費用を考えると、大変な痛手だったでしょう。

認知症と言えばその昔は、

  寝たきりになる

というのが相場のように考えられていたころがありました。

そして安全のためと称して、ベッドに括り付けられたり拘束されたりと、気の毒な最後を迎えることが多かったようでしが、

ようやく最近は社会からの理解が進んだおかげで、認知症になても何とか普通の生活に近い状況で暮らせるような道が開けてきました。

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ところが、ちょっと安心しかけたところで、こんどは加害者という立場での賠償責任の話が登場してきてしまったのです。

どんな加害者的立場かといえば、

  認知症の人が近所の車を
  叩いてしまった

  小さな子に大きな声で
  怒鳴りつけてしまった

  ガラスを割ってしまった

  火事を起こしてしまった

  ・ ・ ・

みたいな例が挙げられていますが、実際にはもっといろんなことがあり得るでしょう。

あとは、

  認知症の人が線路に入って電車を止めてしまい
  振替輸送料や人件費を請求された

といったような場合、

  誰もケガをしてないし、壊れてもいない

ということで、保険金が下りないなどという事態もあるようです。最近は認知症保険というものも進歩してきているとは思われますが、注意した方がいいでしょう。

ところで、

  認知症の定義

ってなんでしょうか?

厚生労働省のホームページによると

  生後いったん正常に発達した
  種々の精神機能が慢性的に
  減退・消失することで、日常
  生活・社会生活を営めない状態

ということでした。

認知症は「状態」なので、病気という意味ではありません。

アルツハイマーという病気のために認知症になった、脳血管障害の病気のために認知症になった、といった感じでしょうか。

また、認知症保険の保険金支払い条件の例として、次のようなものがあります。器質性の認知症を保障するということですが、

  器質性の認知症とは、脳の組織の変化による病気
  認知症により、「時間」「場所」「人物」の
   いずれかの認識ができなくなったときを保障します。

  ・アルツハイマー型認知症
  ・脳血管性認知症
  ・パーキンソン病の認知症
  ・クロイツフェルト・ヤコブ病
    の認知症など

ということでした。

参考

  (認知症と生きる)

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