認知症の症状とサポーターの役目

私も年齢的にはそろそろ認知症が疑われても仕方がない歳になってきましたが、まだ大丈夫です。(多分)

でも厚生労働省が2020年には65歳以上の10人に1人が認知症になる、なんていう怖い予測をしてくれました。

それどころか、予備軍を含めると65歳以上の4人に1人が認知症とみなされる、とまで言っています。

そして私も放送大学の「認知症と生きる」という科目で、認知症のサポートの基本的考え方などを勉強しているところです。

どちらかというと、認知症をサポートするというよりは、どうサポートしてもらえたらいいか、という観点の方が強いかもしれませんが…

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認知症のタイプと原因をおおざっぱに見る

認知症の原因としてはアルツハイマー型と呼ばれるものが主で、それと脳血管障害型との組み合わせで大半を占めるようです。

  認知症のタイプ

 ・アルツハイマー型 : 20%
 ・アルツハイマー型
  + 脳血管障害型 : 40%

ということで、アルツハイマー型が絡んだ原因が全体の60%になっています。

そしてアルツハイマー病がどういう病気なのかというと、

  アルツハイマー病

   = 新しくものを覚えられない

という、困ったやっかいな病気なんですね。

人間の脳は、いったん取りあえず覚えることができる部分と、いつまでも半永久的に覚えていることができる部分とがあるんですが、取りあえず覚える場所(短期記憶)から半永久的に覚える場所(長期記憶)に移すために「海馬」が活躍します。

アルツハイマー病は、この「海馬」に支障をきたしてしまうんですね。

  短期記憶 ⇒ 海馬 ⇒ 長期記憶

なので、昔のことは覚えていても、新しくものを覚えられなくなってしまうんですね。

覚えていられたとしても、ごく短い間だけのことです。

新しく覚えられなくなるとどんなことになるんでしょう

別に認知症じゃなくても「物忘れ」なんかは誰でもしますよね。

でも、普通の人の物忘れと認知症の人の物忘れはずいぶん違います。

誰かから電話がかかってきました。そしてその後「忘れた!」という時、

 ・普通の人の物忘れ

   誰からの電話だったか忘れた!

 ・認知症の人の物忘れ

   電話なんかかかってこなかった!

みたいな感じです。普通の人なら「電話があった」ことは覚えていて、話した内容や声の調子などのかなりの部分を覚えています。
ただ全部を覚えきれなくて、ところどころ忘れてしまうんですね。

それに対して認知症の人の場合は、電話があったこと自体をすっぽりと忘れてしまいます。

忘れたというよりも、覚えることができない、と言う方が正しいのかと思います。

直前のことを次々と忘れてしまうと、人間どうなっちゃうんでしょうね。

感覚としては、いつも

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  「ぐっすり寝て
   起きた直後の感覚」

なんじゃないかと思います。

多分ほとんどの人が、ぐっすり寝て起きた直後に

  ・あれ、ここどこ?

  ・あれ、いま何時?

なんて感じたことが、一度や二度はあると思います。

でも認知症になって、いつもいつもこんな状況に置かれてしまったら、それはそれは不安になっちゃうでしょうね。

そしてもう一つ、

  「見当識障害」

なんていうちょっと分かりにくい名前の障害ですが、いろんなものの見当がつかなくなるんですね。

  時間だったり、
   場所だったり、
   手順だったり・・・

じゃあ、サポーターの人はどんなことをすればいいんでしょうか

ということで、例えば時間については

 ・時間 : 見やすいところに時計を置いてあげる

他も、

 ・介護の人の言葉

   × だからかつ丼だって言ったでしょ!
   × 何で同じこと何回も聞くの!

   〇 (にっこりと)かつ丼

大変だとは思いますが、この方がいいようです。

 ・質問の仕方

   × 何を食べたいですか?

   〇 ごはんとうどん
      どちらにしますか?

「ごはんとうどん、どちらに?」と聞かれると比較的答えやすいようです。

認知症になってもできることはあるようです

認知症になって、「実行機能障害」があってもまだできることはあります。

例えば「お湯を沸かす」とき、お湯を沸かすというだけだと何をどうしたらいいか分からなくなってしまいますが、言い方を変えればできることもあります。

 ・できない = お湯を沸かす

 ・できる = やかんのフタを開ける
        水を入れる
        ガス台の上に乗せる
        スイッチを入れる

という感じで、短い手順ならばできることもあるようです。

そう言えば以前、九州福岡で認知症介護のグループホームの責任者の方で

  大谷るみ子さん

という方を取材した番組「プロフェッショナル」がありました。

そこでの印象的な言葉

  「心は生きている」(介護は、ファンタジー )

を思いだします。脳が委縮して認知症になってしまっても、「感じる心」は生きているということでした。

参考

  (認知症の思わぬ脅威)

  (心は生きている・こころと脳)

参考

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