映画エクス・マキナ、天才プログラマーケイレブの誤算

ブルーブック社という、世界のトップシェアを持つ検索エンジンの会社に勤めるケイレブ・スミスは優秀なコンピュータプログラマーでした。

そんな彼が、ある日社内抽選に当選し、一週間社長の待つ秘密の研究施設を訪れることになったのでした。

以下、思いっきりネタバレがありますのでご注意願います。

ケイレブを待っていた場所は、月に届くほどの長い光ファイバーケーブルが埋め込まれた研究施設でした。

そして、そこで研究されていたのは人工知能の頭脳を持ったロボットでした。それも「エヴァ」と名付けられた女性の姿のロボットでした。

そこでケイレブに与えられたミッションは、チューリングテスト、つまりエヴァと会話をして「人工知能」だと感じないかどうかのテストを行うことでした。

はたして、ケイレブのチューリングテストの結果はどうだったのでしょう? ケイレブはエヴァに「心」があると感じたのでしょうか?

というストーリーです。

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チューリングテスト

ケイレブが着いた先の研究施設には社長のネイサンが待っていました。

そして、社長のネイサンに頼まれたことは、チューリングテストでした。

そのチューリングテストとは

  人間がコンピュータと会話をして、
  機械を相手に会話をしていると
  気がつかなければテストは合格

というテストのことです。ケイレブは当然この内容は知っていました。

そしてケイレブの言葉

 「本物のAIを生み出せたら、
  それはもう 人類史じゃない
  神の歴史です」

ケイレブは本物のAIロボットができたなんて、まだまだ信じてはいなかったようでした。

ところが実際にエヴァに会ってみると、あっという間にエヴァの虜にされてしまったのです。

身体を見れば機械だということは分かっても、その表情と話し方は素晴らしく魅力的な女性そのものだったからです。

でもその会話は強化ガラス越しに行われただけでした。
社長のネイサンはエヴァが施設の外に出てしまうことを恐れていたからでした。

でももっともっとエヴァに近づきたい、という思いが湧いてきたケイレブは社長のネイサンに、

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  エヴァを
  会話だけでテストするのは
   無意味では?

と遠回しに訴えるのですが、

  シンプルな問いへの
   シンプルな答えが欲しい

とあっさり拒否されてしまいました。

でも、その後の会話ではエヴァは見事に人間の感情を示していて、イライラしたり同情したりと、人間そのものでした。

もはやケイレブはエヴァを本物の女性としか見られなくなってしまったのでした。

突然施設内で全館停電が起きました。社長のネイサンはモニターを通じて二人の会話を見られません。そんな時、エヴァに忠告されてしまいました。

  ネイサンを信じてはいけない

  ネイサンはウソをついている

と言われたのでした。

ケイレブの頭はちょっと混乱してしまいます。

そして徐々に社長のネイサンに疑問を抱き始め、エヴァの言葉を信じるのようになっていくのでした。

もっとも、ネイサンにとってはそのことは、自分の作ったAIロボットの凄さを証明してくれることとして、ひそかに喜んでいたようですが…

ケイレブはネイサンにいろいろ質問をします。そしてエヴァには次のモデルの構想があることを知り、するとエヴァは消去されてしまうことも知り、愕然とします。

エヴァに惹かれたと同時に、エヴァへの深い憐れみを感じてしまったケイレブは、エヴァを助けたいと思い始めます。

そしてエヴァが服を着て、カツラをつけ、人間の女性と同じ姿になったのを見せられた時、何としてもエヴァを外に連れ出してあげたいという気持ちがさらに高まります。

エヴァは、

  あなたとデートがしたい

  大きな街の交差点を歩きたい

ケイレブにこんなお願いをします。

でも、ケイレブもエヴァを外に出すことはできないのです。

各部屋のドアは厳重に管理され、停電時には全館閉鎖状態となります。

ケイレブとエヴァとの会話も強化ガラス越しで、エヴァは常に閉鎖された部屋の中でした。

そこでケイレブが利用したのが、自分の天才プログラマーとしての能力でした。

そして、ときどき起きる停電を起こしているのが、実はエヴァだったことを知り、そのことも利用します。

社長のネイサンにお酒を飲ませ、酔い潰し、その間に彼のキーカードを使って施設の管理プログラムを改ざんして、停電が起きたら全館のドアが開くようにする、こんな計画を立てたのでした。

そしてエヴァに夜10時ちょうどに停電を起こさせることを依頼し、自分は社長のネイサンにお酒を飲ませようとするのですが、…

いつもは一緒に飲んだ社長のネイサンですが、今日だけはちょっと様子が違います。

それでもネイサンはケイレブに、

  信じなくてもいいが
   私は君の味方だ

とは言ってくれています。

そして事態はケイレブの予想外の方向に…

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