クリスマスに読む絵本のおすすめ、大人が楽しめる絵本

クリスマス絵本・大人編

まもなくクリスマスです。

時には大人がクリスマスに絵本を読んでみたい、なんということもあるかと思います。

絵本といえば、普通は子どもが読むもの、あるいは子どもに読み聞かせてあげるもの、という印象が強いと思われていますね。

でも、絵本も子どもだけのためのものではありません。むしろ大人が読んで初めて感動できるような絵本もたくさんあります。

子ども用の絵本とは違った、こころの奥深くに響いてくるような、そして泣かせてくれるような、感動させてくれるような、そんな絵本をちょっとピックアップしてみました。

ただし、ネタバレを含みますので、ご了解ください。

  サンタ編しかけ絵本編読み聞かせ編、大人編、
  赤ちゃん編幼児編園児編低学年編

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泣いて笑って、感動する絵本

 <100万回生きたねこ:佐野洋子>

これはどちらかといえば大人のための絵本と言えそうです。
何度も何度も、死んでは生まれ変わる猫ですが、最後にとうとう本当に大切なものに巡り合い、本当の最期を迎えるという物語です。

普通なら死は辛いものですが、この猫にはどうということもなくて、何度でも生き返っちゃいます。
でも最後に生まれた時、猫は
『こんどは ねこは、だれのねこでもありませんでした。ねこは、のらねこでした』

初めて白いねこを愛したのらねこは、白いねこを失って、自分の白いねこに寄り添って死んでいきます。
ああ、生き返らなくても、この猫は幸せになったんだなぁ!

こんな不思議な感覚に陥ってしまう絵本です。

 <ビロードのうさぎ:酒井駒子>

素晴しいストーリー、素晴らしい絵本ですが、悲しい物語です。
子どもに読ませるというより、ちょっと大きくなった子が、あるいは大人が楽しむための絵本といえるでしょう。

坊やにとっても大切にされていたビロードのウサギさん。
でも、坊やとウサギさんの至福の時がある時突然の終わりを迎えてしまいます。
坊やの病気のため、ウサギさんが捨てられてしまうことになったのです。

けなげなウサギさんの姿に感情移入してしまい、おもわず涙がでてしまいそうになるちょっとせつないストーリーです。

 <いつでも会える:菊田まりこ>

大好きな飼い主のみきちゃんを突然亡くした犬のシロの心の移ろいが淡々と描かれている絵本で、犬と飼い主みきちゃんのお話です。
小さくて無邪気なシロが大きな悲しみを懸命に乗り越えようとする姿が読む人の胸を打ちます。

『めを つむるとね、みきちゃんのことを考えるとね、いつでもあえるんだ』となぐさめてくれる、優しいまなざしが人と動物との愛の深さを教えてくれています。
少女と犬の瞳がとても温かさを感じさせます。

大切な人を亡くした時や辛いことがあった時などには、なぐさめてくれる本かもしれません。
ただ、人によっては大切な人やものを失った時にこの本を読むことは、とても残酷なことになる場合もあるようです。
誰かにプレゼントをするときには、ちょっと注意をした方がいいかもしれません。

 <サンタさんにあっちゃった:薫くみこ>

どちらかといえば、大人が読むための絵本のように思えます。
お話の中にサンタクロースは登場しません。

古い洋館の煙突に 「サンタクロースおことわり」 の張り紙がしてあり、
その洋館にはゆうれいの男の子がひとりぽっちで住んでいました。

お母さんが忙しくて、クリスマスをお母さんと過ごせず、悲しい思いの女の子と、
家族を亡くして、たったひとりで洋館に過ごしてきた男の子との、切ない物語です。

両親が普通にそろっていて、子どもたちが明楽しくクリスマスを迎える、というあたりまえのことが、
実はあたりまえではない、ということを思い出させてくれる物語でもあります。

この女の子の境遇に共感できるお母さんにとって、ジーンとくるストーリーだと思いますが、
小さな子にそのまま読んで聞かせるには、注意が必要かと思います。

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その他、絵の美しさやクリスマスとは、など

 <コーギビルのいちばん楽しい日:食野雅子>

ターシャ・テューダーさんの原著で、
クリスマスまでの楽しい日々を過ごす動物たちを描いた絵本です。
コーギ犬の他にウサギ、ネコ、ニワトリたちが登場してくれます。

何といっても絵が素敵で、自然や生き物や料理の絵などとても美しく、
ほんわかと優しいタッチの絵は、読む人のこころを癒してくれます。
描かれている家具類は、ターシャさんが実際に使っているものとのことでした。

子どもだけではなく、大人が楽しめる絵本です。
友人へのプレゼントにもいいかもしれません。

 <ターシャ・テューダー クリスマスのまえのばん:クレメント・C・ムーア>

ターシャ テューダーさんの幻想的で素敵な絵が
読んでいる私たちを、クリスマスの世界へいざなってくれます。
クレメント・ムーアの物語にターシャ・テューダーの絵がとてもマッチしています。
それぞれのページが1枚の絵として成り立っています。
そしてそれが連続して絵本となっている感じです。

クリスマスを楽しみにしている子どもたちや家族の思いがあふれていて、楽しくなってしまう、
大人も楽しめる絵本です。

 <こねこのみつけたクリスマス:マーガレット・ワイズ ブラウン>

もうすぐクリスマスだよ。でもそれがこねこにはどう見えているんでしょうか。
リズミカルな文章と色鮮やかな絵で、こねこの目にうつったクリスマスの謎と美しさを描いた絵本です。

美しくて緻密な絵で、猫が生き生きと描かれています。幸せそのものといった猫の寝顔にも注目です。

 <クリスマス・クリスマス:角野栄子>

クリスマスといえば、いまや世界一大きなお祭りですね。
北極に近い国から南極に近い国まで、世界中でいっしょにお祝いされるクリスマスを紹介してくれる本です。
でもクリスマスってそもそも何のお祭りなんでしょうか?
「イエス・キリスト様の生まれた日」
ではありますが、それだけではありません。

オーストラリアの真夏のクリスマスだったり、ニューヨークの華やかなクリスマスなど、著者が足を運んで作り上げたクリスマスを紹介する一冊です。
「常緑樹のツリーを家に運び込むことは若々しい生命を呼び込むこと」
というクリスマスツリーのお話なども、なるほどと思ってしまいます。

そしてクリスマスといえば忘れてならない「サンタクロース」です。
でもこのサンタおじさんは優しいだけでなく、ちょっと怖いサンタクロースも登場します。日本でよく見る優しいサンタおじさんだけじゃないんですね。

 <羊男のクリスマス:村上春樹>

ドーナツを食べた呪いの為クリスマスソングが作曲できない羊男が、呪いを解こうと穴のあいていないねじりドーナツを手に、秘密の穴の底におりて行きます。

村上春樹さんの「羊男」の世界と、佐々木マキさんのイラストが融合した、ちょっと不思議な雰囲気の世界の絵本です。

村上春樹さんの独特な不思議なキャラクター達を、佐々木マキさんのとぼけたイラストタッチで、コミカルに描かれていて、興味をそそられます。

最後にはちょっとした秘密もあって、心温まる絵本です。

まとめ

これは単なる個人的な感想ですが、絵本選びに少しでも役立つなら嬉しいです。

その他

  絵本・サンタ編   サンタクロースっているの? 普段何をしてるの?
  絵本・しかけ絵本編 かわいい窓から、ポップアップアートの世界まで
  絵本・読み聞かせ編 たくさんの子どもたちにも読み聞かせをしてあげましょう
  絵本・大人編    大人が読んで、見てほろりとする絵本は
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  絵本・幼児編    入園前の字の読めない子にも、楽しく読み聞かせ
  絵本・園児編    少しずつひらがなを覚え始めた子どもたちに
  絵本・低学年編   小学校に上がっても、まだまだ絵本は大好き

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