クリスマス絵本・幼児編
まもなくクリスマスです。
赤ちゃんもちょっと大きくなると、いろんなことが分かってきて、いろんなことに興味を持ちます。
動物だったり、食べ物だったり、お母さんといっしょのお買い物だったり、目に映るものすべてが初めてのものばかりで、何にでも興味津々です。
2-3歳は言葉が分かり始めて、ストーリーもだんだん理解し始めてきますね。
この時期に絵本をたくさん読んであげることは、親子あるいは読み手と子供のコミュニケーションツールとしてとても大事な意味を持つことでしょう。
そんな、2-3歳の子どもが喜びそうな絵本をいくつかピックアップしてみました。
ただし、ネタバレを含みますので、ご了解ください。
サンタ編、しかけ絵本編、読み聞かせ編、大人編、
赤ちゃん編、幼児編、園児編、低学年編
食べるの大好き、お腹すいたよ
<きょうのおべんとう なんだろな:岸田衿子>
野原で動物たちが、「きょうのおべんとうなんだろな」と、お弁当を開けます。
ぞうさんも虫さんも、みんな自分の大好きな食べ物が入ったお弁当で、嬉しそうです。
色とりどりの袋や風呂敷に包まれたおべんとうを、大事そうに抱える動物たちです。
そしておべんとうを開いた瞬間の喜びの表情に、読んでいる私たちにも嬉しさが伝わってきてしまいます。
そして、仲良くみんなで「いただきま~す」。
ほのぼの、ほっこりとしてしまいます。
最後のページでは、どれが誰のおべんとうか、当てっこするのも楽しみのひとつです。
<ぼくんちカレーライス:つちだのぶこ>
カレーの匂いが部屋中に充満しそうなほどおいしそうな絵で、これを読んだ次の日はカレーが食べたくなってしまいます。
絵がびっしりと描かれていて、隅々まで見るのが楽しくなります。
そして、ページをめくるたびに新しいものが発見できる、そんな絵本です。
「ようこそカレー教室」の看板を見たのが始まりで、お母さんとぼくが夕食の買い出しに出かけます。
商店街の雰囲気もとってもよく描かれていて、テンポよく話が進みます。
生活感があふれていて、夕暮れ時の町までカレー色に染まってしまいます。
この絵本は読み聞かせる大人にとっても楽しく読み聞かせできる本です。
<しろくまちゃんのほっとけーき:わかやまけん>
しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作るのですが、作る過程が楽しくて、
読み終えると、自分でも作りたいと思ってしまいます。
絵がかわいくて、ホットケーキを焼くところは大人が見ていても美味しそうで食べたくなりますね。
ホットケーキを食べた後は、「おいしかったね」とお片づけをします。
友達と一緒におやつを食べるのは楽しいことですが、片付も友達と一緒なら楽しいんですね。
「たまごぽとん、あ、割れちゃった」の場面は小さい子にも受けますが、大人にとってもホットケーキを作りたくなっちゃいます。
<からすのパンやさん:かこさとし>
カラスの町にある売れないパン屋さんですが、家族みんなで楽しい形のパンをたくさん焼いたら、大勢がパンを買いにやってきて、森は大騒ぎです。
消防自動車、救急車、テレビのカメラマンまでやってきてしまいました。
ふだんは嫌われもののカラスですが、ここでは可愛いキャラクターです。
そして、家族で支え合うカラスたちに、大人がウルッとしてしまう、あたたかなストーリーになっています。
また、いちごパン、ゆきだるまパン、ヘリコプターパン、はぶらしパン、さざえパンなど、
思いがけないような形のパンがいっぱい載ったページは子どもたちのお気に入りのページです。
この絵本を見た後は、子どもたちはパンが食べたくなってしまいます。
「○○パンが食べたい!」なんていうリクエストがきてしまうかもしれません。
1973年発売のロングセラーの作品で、安心して読み聞かせられます。
絵本を通じて、親と子が触れ合う時間が少しでも長くなれたらと思います。
<クマさんのドーナツ:みやざきひろかず>
わすれんぼうのクマさんのお話です。
買い物に出かけたのに、歩いているうちになにを買いにいくのか忘れてしまいました。「あれっ、ぼくなにをたべたかったんだっけ」。
ドーナツが好きで、食いしん坊のくまさんですが、忘れん坊でもあります。
朝、目を覚まして「ああ、ドーナツが食べたい」と思ったら、ドーナツを買いに出かけます。
でも歩いているうちに、何を買いに出かけたのか忘れてしまいます。
でもふとしたきっかけで、またちゃんと思い出します。と思っていると、また忘れちゃいます。
思い出したり忘れたり、絵柄もほんわかと優しくて、ほのぼのとしたストーリーです。
子どもは楽しい本がやっぱり大好きですね
<バムとケロのおかいもの:島田ゆか>
バムちゃんととケロちゃんが車に乗っておかいものに出かけます。
でも、カエルのケロちゃんがちょっとおっちょこちょいで、ヘマをして笑わせてくれます。
絵自体に様々な隠し味があって、温かい笑いに満ちた絵本です。
おいしい食べ物がたくさん出てくるので、子どもたちも名前をすぐに覚えてしまいそうです。
絵が細かいところまで作り込まれていて、
あ、これはあっちのページの○○屋さんだったんだ
みたいに、何回見ても新しい発見があります。
そしてバムとケロだけじゃなく、モグラやウサギなどのような動物もいい味を出しています。
もしかしたら大人には面白さが理解しにくいかもしれませんが、子どもには大人気です。
<バムとケロのさむいあさ:島田ゆか>
優しい犬のバムと、やんちゃで可愛いカエルのケロちゃんのお話です。
今回はアヒルが池の中で凍り付いちゃった?? という、いきなり笑っちゃう展開から入ります。
とにかくお話が愉快で、読んであげている大人にも好評です。
やりたい放題が可愛いケロちゃんですが、途中泣いちゃうシーンもあったりして、
でもこれがまた可愛いんですね。
このケロちゃん、読んでいる人は思わず我が子に重ねて、ホロっとしてしまいそうです。
さむい日のお話ですが、内容はとても温かくてほっこりさせられます。
そして、最後にオチがあるのですが、これがまた・・・
あと、お話だけでなく、各ページに隠れているキャラクターたちを見つけるのはまるで宝探しのようで、とても楽しいです。
読むたびに新しい発見をする楽しみになっています。
あと、つりのエサがドーナツなのはどうしてなんでしょうね?
ただし、大勢での読み聞かせにはちょっと向かないかもしれません。
<ピヨピヨスーパーマーケット:工藤ノリコ>
にわとりの親子がスーパーに買い物に行きました。
お母さんが立ち話中にひよこ達が好きなおかしをたくさんカートに入れてしまいます。
でも、ほとんどがお母さんに返されてしまい、買ったのは夕飯の食材でした。
ひよこたちは文句を言うのですが、できあがった夕飯はそれはそれはおいしくて…
何度読んでも笑ってしまう、ひよこたちの可愛さです。
スーパーマーケットの細やかなお菓子の描写等、見ていて飽きない、ほのぼのとした素晴らしい絵本です。
我が子にそっくりな、黄色いマシュマロみたいなピヨピヨたちとの家族愛が感じられます。
ひよこを絵の中から探し出す、「ウォーリーを探せ」みたいな楽しみ方もできて、
教訓めいた話はありませんが、親子がふれ合える楽しい絵本です。
<ドライブにいこう:間瀬なおかた>
家族そろってドライブに出かけます。いろいろな所に寄って、最後についた場所は!
パノラマページに感激です。
緻密に描かれた美しい風景が素敵です。いろんな場所でいろんな人や動物たちと出会えます。
山道あり、田園風景あり、にぎやかな通りありと、1ページごとにドラマを感じてしまいます。
乗り物や動物好きの子供さんなら、風景の中にある小さな動物や自動車、電車などを見つけて楽しめそうです。
特に自動車は車種ごとに綿密に描かれていて、自動車ファンにはたまりません。
<ミッケ:ジーン・マルゾーロ>
「みずでっぽうをミッケ!」「カウボーイハットもミッケ!」とおもちゃばこにかくれている、いろんなものをみんなで探す、かくれんぼ絵本です。
小さな子から大きな子まで、一緒になって「○○はどこかな?」と聞かれると夢中になって探し始め、見つけると「あった」と大喜びです。
別のページをめくってまた見つけると「こっちにもあった!」なんて大興奮です。
「絵」ではなく「写真」のように描いてあり、リアルな感覚で探し物ができます。
ただ、中古品だと前の所有者が鉛筆で丸をつけたあとなどがあったりすることがあるので、なるべくなら新品の方がいいかもしれません。
何はともあれ、親子で一緒に楽しめる絵本です。
もうすぐクリスマスですね、サンタさんは来てくれるかな?
<よるくまクリスマスのまえのよる:酒井駒子>
「僕にはサンタクロースはこないんじゃないかなあ、僕はわるい子だから」
そんな心配をしている僕と、「大丈夫だよ」、と優しくより添ってくれるよるくまとの物語です。
これはサンタクロースのお話ではありませんし、サンタクロースがいるというお話でもありません。
少年とよるくまとの、そしてお母さんの優しさとの心温まる物語です。
「僕は悪い子だから、サンタは来ないかもしれない」と落ち込んでいる僕のところに、突然やってきて優しく抱きしめてくれるよるくまには、胸がきゅんとなってしまいます。
「自分はいつもお母さんに叱られる悪い子だから、サンタさんは来ないかもしれない」
という不安を持つ多くの子どもにとって共感ができる内容なのが、子どもの心を引きつけるのかもしれません。
子どもにとって、よるくまの存在はあこがれなのでしょう。
ところで、この本ではプレゼントを持ってくるのはサンタさんではありません(お母さん)のでご注意を。
でも、もしかしたら、子どもにとって初めて感動できる物語かもしれません。
<クリスマスのころわん:間所ひさこ>
クリスマスの日に、ころわんはお友だちのちょろわんのおうちへ遊びに行きました。
そしてその帰り道、空からふわふわと何かが落ちてきます。
落ちてきたのは真っ赤なとんがり帽子で、白いふちがついていて、ほかほかあったかそうな帽子でした。
空から慌てて取りに来ただれかさんは、真っ赤なお洋服を着ていて、ころわんにおれいのプレゼントをくれました。
絵がとても優しく温かい描写で描かれています。ころわんが家に帰って、お母さんと嬉しそうにお話をする場面は、親と子の温かい温もりを感じさせてくれます。
心がとてもほっこりする物語です。
まとめ
これは単なる個人的な感想ですが、絵本選びに少しでも役立つなら嬉しいです。
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