私が好きな、セラピストの石井裕之さんという方は、たくさんの本を書かれています。
ご自身の言葉では、ブレイクしたのが
「コールドリーディング」
を書いた本だった、ということでしたが、
「心のDNAの育て方」
だったり、
「「心のブレーキ」の外し方」
など、こころを題材にした本がたくさんありました。
そして、その石井さんが書いた本の中には、
印象深い言葉がいくつも出てきます。
「一晩、子供の胸に手を当てて
寝てあげてください」
という、このタイトルも印象に残る言葉でした。
これは、石井裕之さんが書いた
「コミュニケーションのための催眠誘導」
という本の中で出てきた言葉で、
「子どもの喘息がひどく、薬を飲んで医者にも
通っているが、あわせて催眠でも何とか
ならないかという相談を受けることがあります。」
こんな相談はとても多かったとのことですが、そんなとき、石井さんはいつも、
《今夜一晩、子供の胸に手を当てて、
一緒に寝てあげてください》
と言ってあげたそうです。すると、
「翌日、朝ごはんをもりもり食べて溌剌として
学校に行ったとお母さんは驚いているが、
こんなことは不思議でも何でもない。」
そして、子供にとっては、お母さんの注意が
再び自分に戻ってくるかどうかは、死活問題!とのことでした。
「母親の注意が自分に戻ってくれば、
もう病気の必要はなくなるのです。」
とありました。
私自身は このことを体験していないのですが、何となく分かるような気がしました。
子供にとって、お母さんの存在はとても大きいんでしょうね。
他にも、お母さんがいなくなってしまった子供の話です。
これは石井さんが書いた本の話ではありませんが、
「家族の中の迷子たち」
という本の中で、2歳になったばかりの女の子が
下の赤ちゃんが産まれると、ほぼ時を同じくして
夜驚をするようになった、という話がありました。
夜中に突然
「お母さんが いないよ」
と言って、泣き出すようになったとのことでした。
夜驚とは言っても、精神科のお医者さんによれば、
年齢や家族の状況などで、様々な理由があるようでした。
この2歳の女の子の場合、どうして夜中に泣くようになったんでしょうね。
私には、2歳の女の子にとっては、下の子が産まれて
お母さん役がいなくなったように感じたのかな? と感じました。
いままでだったら、「眠いよ」と訴えれば、抱っこして寝かせてくれ、
「お腹が空いたよ」と訴えれば、ミルクを飲ませてくれた、
そんな“おかあさん”が、突然いなくなっちゃったんでしょうね。
もしかしたら、こちらも
「一晩、子供の胸に手を当てて
寝てあげてください」
が役に立つのかもしれませんね。