私はマジシャンではありません、マジックに関しては素人です。
ですが、私にもできるマジックがふたつだけあります。コインを消すマジックがそのひとつです。
いえいえ、”コインを消す”とは言っても本当にコインを消しちゃうわけではないですよ。
あくまで、コインが消えちゃった! と思ってもらうマジックという意味です。
マジックが不思議で、クロースアップマジック(別名テーブルマジック)の本を買ったりDVDを買ったりして見ていたんですが、そこで分かったのは
マジックは
人間の心理操作!
だったということでした。
言うなれば、マジシャンとは
「人の心を巧みに操る
プロフェッショナル」
ということだったんですね。
あ、コインが消えちゃった!
何はともあれ、まず最初に私ができるふたつのマジックのうちの一つを紹介しちゃいましょう!
材料は鉛筆かペンみたいなもので、とにかく耳に挟むことができて、あまり目立たないもの、とコインだけです。簡単ですね。どこにでもありそうです。
右利きの人ならば、相手の人はできるだけ自分の左側にいてもらったほうがいいですね。自分の右の耳が相手に見えない体制が望ましいです。
1.左手にコインを持ち、開いて見せた後
ぎゅっとにぎって、コインを隠す
2.右手にペンを持ち、軽く左手をたたくふりをする
3.「さあ、このコインは消えるでしょうか?」
なんて言いながら、右手でペンをゆっくりと
左手と右の耳あたりを往復させます
4.(頃合いを見て)「さあ」なんて言いながら
さりげなくペンを右の耳にはさんでしまいます
5.「エイ!」っとばかり、空になった右手を
左手に向けて振り下ろします。
6.「アレッ!」っとちょっと驚いたふりをして、
「ごめん、コインじゃなくてペンが消えちゃった」
なんて言いながら、左手を開いてコインを見せます
うまくいけば、ここで相手は驚いてくれます。驚いてくれたらしめたもの、ほぼ成功は間違いなしでしょう。ペンは右の耳に挟まっているだけなんですけどね。
と、あまり長く喜んでばかりもいないで、
7.と思ったんですが、実は~ …
と、にやりと笑いながら、
右手でゆっくりと右の耳に挟まれている
ペンを指さし、相手にペンを見せます。
8.上の7.でのゆっくりとした手と頭の動きに
合わせるようにゆっくり左手を動かし、
コインを自分の下の方の、
相手に見えなそうな場所に隠します
9.右手で再びペンをとり、ゆっくりと
最初の位置に戻します
空になった左手も、いかにもまだコインを
持っているような顔をして、元の位置に
戻します。
10.「気を取り直して、もう一度コインが
消えるかどうか、やり直します」
なんて言いながら、また右手のペンで
何度か左手をたたくような動作をします
11.頃合いをみて、というか2~3回やったら
「エイッ!」とやって、左手をバッ!と
開きます。
見事に消えたコインをみて、相手はビックリしたところでこのマジックは終りです。
なんですが、隠したコインをどうやって元に戻すかは各自の工夫の世界で、例えばの例をあげましょう。
おまけ
12.「とは言いながら、私が本当にコインを
消すことなんてできないということは
分かってくれますよね?
で、実は~」
みたいなことを言って、また意味ありげに
ゆっくりと右の耳を指さし、
相手に見せます。
13.このゆっくりとした動きに合わせて
左手でまたコインをゆっくりとつかみ、
元の位置に戻しておきます
14.右の耳を相手に見せながら、
「やっぱり耳にはありませんね」
みたいに言って、最初の体制に
戻します。
15.「でも、コインが消えるわけはないし」
なんて言いながら左手をパッと開きます
すると、なんとコインが左手に戻ってきました。
こうしてコインが再びもとに戻ったことで、めでたしめでたしです。
どうしてコインが消えちゃうの?
ちょっと余計な話ですが、こんなマジックを見た時の反応で、何となく男性と女性では反応が違うような気がします。
どちらも、えっと驚いてはくれますが、その驚き方が
女性 : どうして消えちゃったんだろう!
男性 : どうやって消しちゃったんだろう!
みたいな違いがあるように感じます。でもこれ、感じただけなので、違っているかもしれません。あるいは人によって違うかもしれません。
・最初にペンが消えたのは
「さあ、このコインは
消えるでしょうか?」
なんて言ってこちらが左手に注目すれば、相手の目も左手に釘づけになってしまいます。
その時、右手の動きが自然に左手のコインを「これっ」と示すような動きならば、もはや相手はこちらの右手の動きは見えません。なので、多少不器用に右手でペンを耳に挟んでも、相手には気がつきません。
空になった右手で「やっ」と言ってコインを指しても、相手はまだ右手のペンが無くなったことに気付かないかもしれません。
「あっ、ごめん
間違えて、ペンの方が
消えちゃった!」
なんて言ったところで、相手にもはっきりとペンが無くなったことが分かります。
そうなると、相手の注意は「コインはどうでもよく」なってしまい、
「ペンはどこに行った?」
が最大の関心事になります。
そうなればもうこっちのものです。左手でゆっくりとコインを下に隠してしまっても、相手にはもう気づかれません。多少不器用に隠しても大丈夫です。
ただし、自分で左手を見てしまったり、左手だけ急に動かしたりしてはダメですが。
つまりこんな時の人の注目は
人の注目は
一度にひとつだけ
だからなんですね。コインに目が釘付けになったら、ペンの動きは目に入らなくなります。逆にペンの動きに目が釘付けになったら、もうコインは目に入らなくなってしまいます。
こんな人間の習性を巧みに利用するのがテーブルマジック(クロースアップマジック)なんですね。
あ、でもこれ子どもには通用しませんのでご注意を。
近くに子供(たぶん9歳あたりまで)がいるとバレてしまいますので注意してください。
これ、子どもは騙せないんです。
あと、相手をものすごくびっくりさせてしまったマジックがありますが、チャンスがあればいずれ…
相手の心を読んで、うまくいきすぎてずいぶんビックリされました。